高1の頃
『優貴くん、知らないんだ。みお[愛音]のお父さんがね、実は…、』と優花は、みお[愛音]について話し始めた。
『病気で亡くなったのよ。脳梗塞で倒れ、結局、心不全で息を引き取ったそうよ。実は、みお[愛音]のお父さん、みおの小さな時からアマチュアの、ピアニストで、良くお好きな曲、[上を向いて歩こう]を演奏されていたの。それで普段は、みおのパートは、サックスなんだけど、恒例行事の見せ場である今、どうしても弾きたいから、毎日、ピアノをみお練習してきたのよ。』っと優花が説明してくれた。

オレは、凄くみおを見直した。とても、良い子なんだとも思った。
そして初めて、みお[愛音]に興味を抱いた。


曲が終わった。でもアンコールが鳴り止まない。周りが思っていた以上にみおの演奏が良かったのだ。でも、仕切っていた、先生が押し切った。少し残念な空気だったが無事に球技大会と、絶賛のみおの演奏は、終わった。

そして、閉会式に球技大会において活躍した、生徒 が表彰された。その中にオレと、同じクラスメートの男子が呼ばれた。まぁ~オレは、スポーツ得意だしな。

そして、特別にみおが呼ばれる事になった。皆、聞き入って良い反応だったからだ。

オレ自身、みおを凄いヤツだと思った。