技術者風の青年の言葉、その中の一文…………。
「……あくまで抵抗するというのなら、残念ながら逮捕も止むを得ないですね。学校、職場、
『ご両親にも報告が行く事になります』が………。」
正気に戻ったアスカの耳にその言葉が飛び込んだ瞬間、彼女の体はまるで雷にでも撃たれたかのように、ビクン!と跳ねた。
(………え?……今………え……?
お、親に報告…………?!)
アスカはまだ頭の中から完全には過去の記憶を追い出せてはいなかったのだ。
そこに唐突に飛び込んできた心に突き刺さる言葉………。
その2つが混ざり合った時、恐るべき化学反応がアスカの身に起ころうとしていた。
彼女の記憶の井戸の、さらに奥………。
(………え…?ちょっ………)
その最奥に封印されている、彼女にとって、最も忌まわしき記憶………。
それが、甦ろうとしていた………。
(…………ダメ………!
い、イヤ…………!)
アスカの必死の抵抗も虚しく、それは色褪せた映像として、彼女の心のスクリーンに映し出される。
四年前の、秋に起こった出来事───。
まだ中学生だったアスカが、部屋の中央に座っている………。
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