「っ――」
痛みが走る。
「わ、どーしたの佐伯ちゃん?」
「ちょっと、頭が」
「風邪ひいたんじゃない?雨ん中歩いてたし」
否定しきれないのが、悲しいところだ。
傘くらいさしとけばよかった。
「薬なんかあったかなー」
淳子先輩が立ち上がって、棚を探り出す。
「あ、平気です。落ち着いたら、帰りますんで」
「何言ってんの。ほーとけないって」
「そうそう。淳子に甘えときな」
あいつの話さえされなければ、甘えさせてもらっている。
あいつの話なんか、
ききたく、
ない。
痛みが走る。
「わ、どーしたの佐伯ちゃん?」
「ちょっと、頭が」
「風邪ひいたんじゃない?雨ん中歩いてたし」
否定しきれないのが、悲しいところだ。
傘くらいさしとけばよかった。
「薬なんかあったかなー」
淳子先輩が立ち上がって、棚を探り出す。
「あ、平気です。落ち着いたら、帰りますんで」
「何言ってんの。ほーとけないって」
「そうそう。淳子に甘えときな」
あいつの話さえされなければ、甘えさせてもらっている。
あいつの話なんか、
ききたく、
ない。


