「かんぱーいっ」
大学の合宿棟にて――本当は禁止なのだが、ごみを片付ければ黙認される――、酒宴がはじまった。
私はよく冷えた巨峰サワーを口に運ぶ。
口内で弾ける、甘いアルコール。
久しぶりに口にした。
「かー。うっめー」
「会長、おっさんくさー」
「うるせぇよっ。なんだよ、梅酒なんて洒落たもん飲みやがって」
「そういう会長はカルーアミルクぅ?うっわー、乙女」
「はあああ!?飲みやすいから好きなだけだっつーの」
会長がいると、騒がしいな。
そんな風に思いながら缶を口に運ぶ。
そんな私の腕を、隣からゆうがつついた。
「ちぃ、先輩のとこ、あとで行かない?」
「…え、行くの?」
「行くっ。今夜は頑張る。お酒の力かりて、大人になるんだっ」
「……それ、意味違くない?」
「恥をかき捨てる、イコール大人だよ、ちぃっ」
「…」
ゆうの言葉に、今までにない、本気の苦笑いをしてしまった。
それから、
一番賑やかな場所。
会長の隣の席に、岸先輩はいる。
大学の合宿棟にて――本当は禁止なのだが、ごみを片付ければ黙認される――、酒宴がはじまった。
私はよく冷えた巨峰サワーを口に運ぶ。
口内で弾ける、甘いアルコール。
久しぶりに口にした。
「かー。うっめー」
「会長、おっさんくさー」
「うるせぇよっ。なんだよ、梅酒なんて洒落たもん飲みやがって」
「そういう会長はカルーアミルクぅ?うっわー、乙女」
「はあああ!?飲みやすいから好きなだけだっつーの」
会長がいると、騒がしいな。
そんな風に思いながら缶を口に運ぶ。
そんな私の腕を、隣からゆうがつついた。
「ちぃ、先輩のとこ、あとで行かない?」
「…え、行くの?」
「行くっ。今夜は頑張る。お酒の力かりて、大人になるんだっ」
「……それ、意味違くない?」
「恥をかき捨てる、イコール大人だよ、ちぃっ」
「…」
ゆうの言葉に、今までにない、本気の苦笑いをしてしまった。
それから、
一番賑やかな場所。
会長の隣の席に、岸先輩はいる。


