アタシは太一の横に寝そべった。
太一はアタシの髪を撫でてそっと抱き締めた。
「太一?」
「薫ちゃん、ヴァージン?」
「え!?」
「あたりだ♪」
その頃のアタシはまだヴァージンだった。
でも太一とは付き合ってまだ1週間。
1週間でひとつになるのは早いんじゃ……
[太一ってヤった女10人はいるよな]
アタシの脳裏に結斗の言葉が浮かぶ。
ハッとした時にはもう太一の手はアタシの胸を撫でていた。
「ぃや…!」
太一の手を離そうとしたけど、さすが男の子って感じでアタシじゃ力負けする。
きっとこのまま力負けしてたらアタシはオモチャになっちゃう…
アタシは太一の頬を叩いた。
「いってぇ…」
「あ、ごめん…」
「あのさ」
「……なに?」
「俺がお前のことマジで好きになってると思う?女なんて所詮オモチャ。欲求が溜まればその欲求、解消するためだけの道具。でも俺だって顔ぐらいは選ぶけどな?お前と付き合ってれば価値が上がるんだよね〜♪周りから羨ましがられるから鼻高いわけよ」
「最低」
