―わたし達は、ママの遺体を部屋へ運び、上から布団を被せ、一見寝ているかのようにした。 ママの包丁は、指紋を採らず、おにぃちゃんの包丁だけ指紋と血をふき取った。 一通り、証拠隠滅の段取りを済ませると、わたしはママの部屋へ向かい手を合わせた。 「……………」 ……ごめんね、ママ。 ………………………………………………………… その一言だけを残し、わたしはママの部屋を後にした。