「オハヨー」
毎朝見る顔。
「……はよ」
彼は低血圧やから朝元気がないんは当たり前。
彼“戝繕輝”はうち“瀧峪郁”の幼なじみ。
うちらの親同士が仲いいから生まれたころから一緒におる。
ずっと一緒におるせいか、たまに「2人は付き合ってるん?」って聞かれることもしばしば…。
「郁…今日って朝練…」
「残念やけどあるでw」
朝練…うちらはテニス部に入ってる。
まあうちはマネジメントの方やけど…。
輝は2年生のくせにレギュラーで天宝寺の天才って呼ばれとる。
うちからしたらまだまだやけどな!
「…ふぁわ……」
大きくあくびをする輝を横目にこんなことを考えてた。
輝はモテる。
異性から。
顔は整ってるからな…。
性格は“ツンデレ”!!
動物に例えると“黒猫”
そんな輝を好きな女子はめちゃおる。
やから、心配で…
そりゃ、長年ずっとこのポジションにうちはおったんや。
いつか輝に彼女が出来てこのポジションにおられへんようになるかもしれん。
今まで輝は彼女という存在がおったことはないけど…
心配なもんは心配なんや!