佐々木君はノートを拾っていた。
セーフッ!
あれは数学のノートだ。

ホッとしたのもつかの間、佐々木くん
が拾ったノートの下から、見覚えのある
ものが他のものの間から見え隠れしてい
た。

____モモのお絵かき練習のーと__

やばい、終わった…

あれを見られたら、私がアニヲタ、男子×
男子好き、グロデスクな絵が好きというこ
とまでもがバレテしまう…!!


私が顔を真っ青にして大口を開けている姿
がおかしかったのだろう。
佐々木くんは頭の上に???をいっぱいつ
けて、私のあほ面をじっと見ていた。

幸い、ノートにはきずいていない様子。

私はすごいはやさでしゃがみこみ、スクバ
に全てをぶち込んだ。

「…ありがとう。拾ってくれて。」

私は佐々木くんからノートやらを受け取っ
た。

そして上履きに履き替え、ダッシュで校舎
を出ようとした。

その時。