7月
ナミはいつも通り

明るい3人に紛れて登校した。

4人がついた頃には

既に学校は賑わっていた。

「なにかあったのかな?」

カノンはナミの顔をのぞきこんだ。

「あったんじゃね?」

聞こえるか聞こえないかの

暗い声で答えた。

担任の春谷先生が走ってきた。

「原田おはよっ!!」

ナミのフルネーム。

原谷成実(はらたになみ)

「僕にかまわないでください」

「そうはいかないんだよ!!」

担任はナミの気持ちも知らないで

ハイテンションで話しかける。

ナミは先生を睨み付けた。

ナミはミサキをなくしてから

ずっと機嫌が悪い。

「ショウタ!!」

「なんですか?先生」

「転校生がナミを指名したんだが

これじゃ無理だな。

ショウタきてくれ。」

「りょーかいでーす」

ショウタは話し方がチャラい。

だけど性格は真面目な方。

ショウタはナミに鞄を渡して

先生の後ろに着いていった。