すると、それまで黙っていた翔ちゃんが口を開いた。

「梨花・・・俺のことも頼って・・・」

しばらく黙っていたから口が乾いてるのか、翔ちゃんの声はいつものような張りのある声じゃなくて、乾いて震えた声だった。

「翔ちゃん・・・」

そんな辛そうな顔しないで・・・翔ちゃん・・・

その時、携帯が鳴って呼び出された涼ちゃんは、
「後でまた来る。」
と言って、病室をあとにした。