「俺、北海道に転勤が決まった。来月から行く。」

えっ・・・?!
聡くん・・・何言ってるの?

何も言わないあたしに、聡くんは続けた。

「3年は1人で来てほしいって言われたんだ。りん・・・待っててほしい・・・3年したら迎えに来るから・・・だから・・・待っててほしいんだ。」

そう言ってあたしを抱きしめる聡くん。

「離して!」

「りん・・・」

「お願い・・・もう帰りたい・・・」

そう言ったあたしを離し、聡くんは車を運転しだした。
そして家の前に着くまで、何も話さなかったんだ。