「えっ?!これ・・・」

そう言いながら顔を上げて聡くんを見上げると、聡くんが優しい顔で笑いかけていた。

「やっと渡せた・・・これ、北海道に行く前に、りんに渡すつもりだったんだ。あの時りんにふられて、一度は捨てようと思った。でも、どうしても捨てられなかった。どうしても、りんのことが忘れられなかったんだ・・・りん・・・俺、りんのそばにいたいんだ。」

「聡くん・・・」

「俺、仕事やめて、りんのそばにいる。」

「何言ってるの・・・?ダメだよ・・・そんなの・・・ダメだよ・・・」