病室に入り、りんのそばに行くと、俺を見つめるりんが口を開いた。

「聡く・・・あ・・・山下くん・・・ごめ・・・」

俺のことを山下くんと呼び、謝ろうとしたりんを、俺はギュッと抱きしめた。

「山下・・・くん・・・?」

りんの弱々しい声を聞いて、りんを抱きしめる腕に力を込めた俺。

「ごめん・・・俺・・・」

「やまし・・・」

「名前呼んで・・・聡くんって呼んで・・・りん・・・」