そんな涼ちゃんのことを、本当のお兄ちゃんのように慕っていたあたし。

でも、あたしが中学生になる頃には、高校を卒業して医大に進んだ涼ちゃんとはなかなか会えなくなっていた。
そんな時だった。
あたしのお父さんとお母さんが、2人一緒に交通事故に遭って、死んでしまったのは・・・

「梨花・・・俺たちがいるから大丈夫だよ・・・」

親戚もいなくて、施設に入るしかなかったあたしを、涼ちゃんと翔ちゃんのおじさんとおばさんに面倒を見てくれるように説得してくれたのは、涼ちゃんだった。

そんな涼ちゃんも、病院での研修で忙しくしていたのに、時間を作ってはあたしに会いに来てくれたんだ。