転校生は憧れの人




「3人になっちゃったね」



私は溜め息混じりに呟く。


……ってことは、滝川くんがいないわけだから。


私、1人で観覧車!?


か、悲しすぎる……。



「ねぇ、なずなと憐くん2人で乗りなよ」


「えっ、いいよ! 私1人で乗るから」



不意に入った梓ちゃんの声に、私は驚く。


だって、そんなの梓ちゃんに悪いよ。



「あたし、お土産屋買い忘れたやつがあるんだよね。だから心配しないで?」


「梓ちゃん……」



心が、じーんとした。


梓ちゃんはいつもそうだ。


優しくて、友達思いで。


お土産屋を買い忘れたなんて、絶対嘘なのに。観覧車、乗りたかった筈なのに……。