「おかえりなさい」 「……っ」 そんな時、声は勝手に零れた。 憐くん、戻ってきてくれてありがとう。また会えて嬉しいよ。 心にいっぱい詰まった想いが、自然と溢れだした。 「……ただいま」 すると、憐くんは小さな声で優しく返してくれた。 「あ、ここ! ここが先生の言ってたサッカーショップ」 「へぇ。結構あんじゃん」 “サッカー用品専門店”そう書かれた看板を目にするなり、私達は一度店の前で立ち止まる。 説明を一通り終えると、またさっきみたいに歩き出した。