-Nazuna side-



「なずなー! 部活行こっ」


「うん!」



HR後の終礼を済ませ、放課後に突入する。


鞄に荷物を詰め終わると、私達は早速グラウンドへ向かうことにした。



――……



「嬉しそうだね、なずな」


「うん。だって、憐くんのサッカー姿を見るの、すごく久しぶりなんだもん」



着替え終えた私達は、ジャージ姿でボールの準備をする。


……ヤバい。


またあのかっこいい憐くんが見られるなんて、夢みたい。


元に戻そうとしても、自然と半円を書くように上がる口角。


そんな自分に、浮かれすぎだよ私! なんて自らツッコんでしまう。