転校生は憧れの人




「あのっ、憐くん……!」



まだ頭が混乱したまま、私は絞り出すように叫んだ。



「もうちょっと」


「へ」


「俺の気が済むまで、こうさせて」



耳許で囁くなんて反則。


それに、拒否する理由なんてどこにもない。



「……うん」



私は、消えてしまいそうな声でそう呟いた。


ああ。きっと今、物凄く真っ赤だ。


憐くんとの距離があまりにも近すぎて、今までにないほどの緊張感に襲われる。


まさか憐くんが、こんな風に感情を見せるなんて……。


とっても嬉しくて。でも、信じられなくて。


心臓が煩い。


……絶対、聞こえてるよね?