「全部」 ……シーン。 この場は、一瞬にして静まり返った。 「お前、得意科目は?」 「体育!」 「……っ、こりゃあかん。あかんわ」 元気に答えた吉野くんに対し、滝川くんはガクッと肩を落とす。 「しゃーない。数学やったら、俺が教えたる。あと、高月に英語教えてもらえ。帰国子女やからな」 呆れた口調で救いの手を差し伸べる滝川くん。 しかし。 「嫌だ! 俺は梓となずなに頼んだんだよ。怜佑には頼んでねーし」 そう口にしたかと思うと、吉野くんは私と梓ちゃんの間に入り、急に肩を組んだ。 わっ……!