転校生は憧れの人





――――……


日曜日の朝。


なんとも清々しい天気で、正に勉強日和だ。


私達は勉強道具を携え、吉野くん宅の前まで来ていた。



――ピンポーン。



インターホンの音が鳴り響く。


すると、間髪を容れず勢いよくドアが開かれた。



「いらっしゃ――」



中から出てきたその瞬間、彼の顔から笑顔は消えた。



「よぅ、吉野くん?」


「なっ、ななな、何でお前ぇ等がいんのーーー!?」



“お前ぇ等” 


それは、彼のよく知る2人の人物――にこにこと笑顔を振り撒く滝川くんと、いつも通りクールに佇む憐くんのことだろう。


吉野くんにとって、この2人は“いるはずもない”人間。訳の分からない様子で、彼は瞬時に私と梓ちゃんを見た。


まあ、そうなるよね……。