転校生は憧れの人





「そんなこと、ないよ……!」


「そんなことあるの。じゃ、これからよろしく」


「よ、よろしく」



離れていく彼の背中に手を振る。


お世辞だとわかっていても、私の心は動揺を隠せない。


……どうか憐くんが見ていませんように。


ただそれだけを、私は願っていた。



――……



「どっちにしようかな……」



悩み始めて早5分。


部活の休憩時間を利用してジュースを買いに来たものの、私は自動販売機とひたすらにらめっこをすることとなっていた。


ミルクティーもいいけど、サイダーも捨てがたいし……。



「ひゃあっ!」



突然頬に冷たいものを感じ、思わず声を上げてしまった。