不安になりながら陽向くんを見ると、葉月も同じような表情で陽向くんからテストを受け取る。

“どうだったんだろう?”と、ドキドキと胸が鳴って。

すると、テストを見ていた葉月の目が、驚きで見開かれた。



「すごい、陽向!こんな点数、初めてだよ!!ね、七海も見て!!」



葉月は嬉しそうにそう言うと、バッとあたしにテストを見せる。

それはどれも、平均点を越えていて。

あたしと最下位を競っていた数学も、ちゃんと平均点を越えていた。



「陽向、やればできるんじゃない!これで思いっきりバスケできるね!」



葉月が笑って、嬉しさのあまりか、そのまま陽向くんに抱きつく。

その瞬間、陽向くんの頬は真っ赤に染まって。



「俺、頑張ってよかったぁぁ~!!」



陽向くんは赤い顔のまま笑顔に変わると、葉月と抱き合いながら、そう叫んだ。