「ごめんな、七海。課題途中だったのに……。できた?」


「で、できた……!って言っても、バスケ見てたから、そんなにはできてないけど……」



立ち上がって、広げたままだった課題を覗き込んだ空くんに慌てて言えば、またフッと笑われる。

そしてくしゃっと頭をなでると、あたしの顔を覗き込んで。



「バスケ。どっちの方が良かった?」


「え……そ、空、くん……」



悪戯な笑みで、あたしを見た空くん。

反射的にそう答えれば、優しく微笑んで。



「陽向、七海が俺の方がよかったって」


「えー!?ななみん、俺の方が現役なんだけど!?」