未来に種





彼女を親から離す。もう、本人だってことは証明されたわけだ。




「灰崎、さん。」

「……。」

「正直に話してくれないかな?」

「……。」





困った顔してる。


なんでこの子話そうとしないんだろ…




「………わたし、食事いりませんよ。準備もしなくて良いです。」

「いや、それは……」





ある意味虐待になるし…。春海さんにも言われてるしな…



「食べなきゃ死ぬよ?」

「構いませんよ。」

「……じゃあ、食べなかったら生き続けるよ、って言われたら?」

「そんなこと、あるわけない。」




うわ、笑われた……。そりゃあそうだけどさ…。




「神田さん、ですよね。」

「うん?」

「わたしのことはもう、諦めてくださって構いません。捕まえても貰えないなら、もう。」