未来に種





「リツ〜!聞いて!」

「は?何よ?」

「灰崎さんも!聞いてよ〜」

「早く喋りなさいよ。」

「あだっ!分かった、ってば!」




えっと、この人は…





「あたしのパパって警察官なんだけど、ね。」

「……っ、」




けい、さつ…



「アカリのお父さん、警察だったんだ〜」

「そ、でね。」

「……」

「一ヶ月くらい前にさ、事件があったの覚えてる?」

「分かる訳無いでしょ。どんだけ毎日事件があってると思ってんのよ…」

「あの、あれだよ!男の子が自殺してなんとかかんとか、ってやつ。」

「そんなんあったっけ…」

「灰崎さん、わからない?」




急に話を振られて、体が揺れた。