ちらっと見るとかなりふてくされたような顔をしている。
「でも..」
「っせーな、俺が入るって言ってるだろ」
「だって」
「でも、もだって、もねぇんだよ。お前ら守るのが俺の役目だろうが」
「想...」
ぽんっとあたしの頭を叩いて荒川さんの方に向かって歩き出す。
想の背中は大きくて、やっぱりあたしを守ってくれる存在なんだと改めて感じる。
「行こうか」
「でも、青山君」
「最初は俺がよかったんだろ?いいよ、構わない」
またいつもの王子様スマイルに戻って教室を出て行った。
...ちょっと待って..
でもこれじゃあ..
「そ、想!」


