拳をぎゅっと作って、まっすぐ荒川さんを見つめる。
日差しは暖かくて、気持ちのいい風が通り過ぎる。
「それが青山さんの答えなの?」
クスッと小さく笑ってあたしを見る。
いかにも勝ち誇ったような顔で。
「う、うん」
大丈夫、ひるむことなんか何処にもない。
ぎゅっと手をかざしてもらったばかりのネックレスを握った。
「たとえあなたたちの秘密が全校生徒にばれる事になったとしても?」
「..それは」
こわい。
また転校しないといけなくなるかもしれない。
「そうよね、怖いわよね。想は既に学校の王子様になりつつあるし?その王子様が
まさかあなたと..なんてねぇ」
「荒川さん」


