だって、あたし達…もごもご小さい声で呟くと、急に手が強く握られた。 「卒業したら堂々と歩こうな」 「うん!!」 いけない事をしているわけじゃない。 だけど、世間の目はそこまで優しく、温かなものじゃないことも理解している。 それにちゃんと今度こそ卒業したいもの。 「想、ありがとう」 見上げると、視界には大好きな人の顔が映る。 一生を誓い合った、大切な人の顔が。 「何改まってんだよ」 「だって、嬉しくて」