杏子が遠慮して俺から離れようとするけれど それすらさせないように、更に力を込める。 見られたって構わない もういいんだ 堂々としていられる。 「もう、卒業したからいいんだ、見せつけてやればいい」 「・・うん、う、ん」 力を抜くと、杏子が俺から少し離れた。 大丈夫、俺たちなら絶対にうまくやれる。 いつからこんな自信家になったのか分からないけれど。 でもそれでもいいかもしれない。