「で、アンタもどっか行きなさいよ。」
「えー、ヤダ。」
「授業始まったら私が怒られんのよ!
ちょっと加奈子ぉ~、どうにかしてよコイツ」
「えー、ヤダ。」
「なっ…!?」
世界で唯一の味方だと思っていた
親友にまで裏切られた…!
「いいじゃん別に。
私が怒られるわけじゃないしね」
「俺はチャイムが鳴るまでここを動かない男です。」
「…訳分かんないし!」
その後もなかなか出て行こうとしないヤツを見ながら、知らぬ間に溜め息が出た。
「…もういいわよ、次の授業さぼるから。
加奈子ごまかしといて!」
「はいよー。」
「あ、わ…ゆきちゃん!どこ行くのー??」
昼寝を諦めていなかった私は
誰もいないであろう屋上に行こうと思いついた!
授業中なら誰もいないだろうし、
うるさいヤツもついて来ない。
我ながら良い考えだ。


