朝日がさんさんと入る廊下を歩きながら、あくびをした。
昨夜、遅かったからだろう。
眠たい目を擦りつつ、教室へと向かう。


「結衣〜!!」


名前を呼ばれ、立ち止まり振り返れば、クリーム色の長い廊下を歩く人影。

元気よく、手を振り、こちらに走って来る。

私は、人影が誰かわると、名前を呼んだ。


「瑠璃…おはよう。」

おっとりした私の挨拶に、瑠璃は笑いながら、


「おはよう。今日も眠そうだね」


彼女は、宮野瑠璃。
運動神経抜群で笑顔が素敵な私の友達。


「うん…寝たりない。」

私は、目を擦りながら瑠璃と再び歩きだした。

「結衣はいつも眠そうにしてるよね」

瑠璃は、笑いながら答えた。
私は、少し膨れっ面になり、

「そんな事ない。」

「そんな事あるって」

またもや笑われた。

(そんなにしてる…?)