廉斗と出会ったのは、2009年の春。


学校から疲れて帰ってくる私たちを、眩しい笑顔で迎えてくれるあいつの家で出会ったんだ。

「慎二~来たよぉ~ん♪」


親友の琴弥が、玄関に向かって、慎二を呼ぶ。


「開いてるぞぉ~」

慎二が声だけを投げてくる。


「お邪魔しま~す」

琴弥が玄関を開けて止まった。


「どした~?」


覗いた私もビックリ。


そこには、明らかに慎二の物じゃない靴がおかれていた。


「誰かきてんの~。」


「おぉ~紹介するから入れよ。」


私たちは、慎二に言われるまま、部屋に足を踏み入れた。


それが、廉斗との出会いだったんだ。