さすがに顔を見る気にはなれなかった。
「新東京マンションかもしれないと聞いたから、とにかく近くにいるのならばまた夕方にでも連絡しようと思って一旦引いたんだ」
「そうだったんですか、すみません。私もオーストラリアに行こうと思いながら結局行けずに……」
「けど居てくれて良かったよ。悪いけど」
なんだかなあ、みんなにこの、言われよう。
ここで、オレンジジュースとコーヒーが運ばれてくる。宮下は予想通りブラックコーヒーにすぐに口をつけた。
「ということは、西野のことも何も知らないのか?」
「え、西野さん? いえ、全然」
「懲戒解雇されるよ」
…………。
「それに、香月が絡んでる」
…………。
「え……」
ようやくそれだけ言って、宮下を見た。
「そんな……え……」
次いでテーブルを見つめた。西野が、懲戒……解雇……。
「半年くらい前、店舗応援に行った時のこと、覚えてるか? その時西野が配属されてた、新店の方に」
「あ、はい。ありました。西野さんがいたからよく覚えています」
「3日行ったうちの最終日の日、西野の売上の分の契約を香月がしているが、その時西野がお客さんに偽造した領収書を渡していることが発覚した。その時売ったのは冷蔵庫とパソコンだ。
冷蔵庫とパソコンで領収書を2つに分け、パソコンの領収書を偽造して渡している」
「……キャッシュバックの分ですか?」
恐る恐る聞いた。
「そうだ」
宮下の即答に、香月は顔を顰めて俯いた。
「香月じゃないな?」
慌てて顔を上げる。
「違います! 私は違います」
「新東京マンションかもしれないと聞いたから、とにかく近くにいるのならばまた夕方にでも連絡しようと思って一旦引いたんだ」
「そうだったんですか、すみません。私もオーストラリアに行こうと思いながら結局行けずに……」
「けど居てくれて良かったよ。悪いけど」
なんだかなあ、みんなにこの、言われよう。
ここで、オレンジジュースとコーヒーが運ばれてくる。宮下は予想通りブラックコーヒーにすぐに口をつけた。
「ということは、西野のことも何も知らないのか?」
「え、西野さん? いえ、全然」
「懲戒解雇されるよ」
…………。
「それに、香月が絡んでる」
…………。
「え……」
ようやくそれだけ言って、宮下を見た。
「そんな……え……」
次いでテーブルを見つめた。西野が、懲戒……解雇……。
「半年くらい前、店舗応援に行った時のこと、覚えてるか? その時西野が配属されてた、新店の方に」
「あ、はい。ありました。西野さんがいたからよく覚えています」
「3日行ったうちの最終日の日、西野の売上の分の契約を香月がしているが、その時西野がお客さんに偽造した領収書を渡していることが発覚した。その時売ったのは冷蔵庫とパソコンだ。
冷蔵庫とパソコンで領収書を2つに分け、パソコンの領収書を偽造して渡している」
「……キャッシュバックの分ですか?」
恐る恐る聞いた。
「そうだ」
宮下の即答に、香月は顔を顰めて俯いた。
「香月じゃないな?」
慌てて顔を上げる。
「違います! 私は違います」

