絡む指 強引な誘い 背には壁 Ⅳ

 見ると永井は既にフォークを置き、携帯をいじっていた。そのままデザートを断って、出て行ける体制である。
 そう、出るなら今だ!!
「……」
「じゃあ、行くよ?」
 永井はにこやかに、しかし、すんなりと立ち上がった。
「……悪い、ありがとう」
「いいよ」
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