「光輝~。」


廊下の向こうから女が近づいてきた。


「光輝、せっかく同じクラスになったのに全然遊んでくれないし~。」


甲高い声で俺の腕に絡んできた。


「ねぇ~、久しぶりに…しよ?」


上目遣いで俺を覗きこむ。


前の俺だったら…やってたな。


「他あたれ。」


女の顔から目を逸らす。


「え~、光輝とした~い。」


女は口を尖らせ、俺の腕にぐいぐいと胸を押し付けてくる。


うぜぇ…。


女を押し退け歩き出した。

「待ってよ~。」

後ろをついてくる女を気にせず歩いた。



俺達を真央が見ていたのも知らずに…。