息子は私に、かつての母親を見ているのだろうか。

いや、ただ容姿が似ているだけに過ぎない。

中身は別の物であると、ちゃんと理解しているだろう。



そして、その上で。



私を母親のようである、と感じた。



何故か分からないが、私はとにかく温かい感情を感じていた。

人間のように見てもらえるということが、それほど嬉しかったのだろうか。



分からない。



が、分からないままでいいのかもしれない。

こういう時に、人間は自然と笑みを零すに違いない。

何故なら、私も彼に笑いかけたいと、そう思っているからだ。