機械仕掛けの心の行方

考えている内に料理は出来上がってしまった。

しかし私が彼と向き合うことはなかった。

自室に閉じこもったまま、既定の時間になっても彼が出てくることはなかったからだ。

私は部屋の前に夕食を置くと、「冷めない内にどうぞ」とだけ伝え、その場を後にした。



翌日、彼は無言で朝食を取ると、そのまま学校へ行ってしまった。

今日は大丈夫だろうか。

私がついていくべきだろうか。

かといって私が行っても問題を更にややこしくさせるだけだろう。

どうしようもない。

私は自分にできることを、ただやるのみだ。

今日は学校が早く終わる日だから、彼におやつを作っておこう。

それで彼の機嫌が直るかはわからないが、喜ばないことはないだろう。

少なくとも、私のジョークよりは彼は喜ぶから。