機械仕掛けの心の行方

その後、私は気持ちをすっと切り替えると、まずは洗濯物の取り込みを終えることとした。

作業を終えると今度は夕飯の支度に取り掛かる。

今日は彼の好きな物を作るべきだろう。

材料の配分が2人分だと、手間が少なくなる分、時間がかからなくて済む。

その浮いた時間が、今日の場合は少々問題だった。

彼とどのように向き合えばいいのか。

ほうっておくわけにもいかない。

しかし、私が何を言っても何の解決にもならないのではないか。

私には、ただ彼に詫びることしかできないのだ。

どうにもならないことであると知りながら、ただ詫びることしか。