マスターがいなくなってしまっても、私はマスターに与えられた命令をこなし続けた。

命令が継続可能であるならば、私はそれを実行し続ける。

例え次の命令を出す人間がいなくなろうとも。



現在与えられている命令は、息子の子守と、身の回りのお世話。

彼が塞ぎ込まないよう、また寂しさで笑わなくならないよう、私は懸命に彼の世話をした。

これ以上、彼が寂しいという思いをしてしまっては、きっと子守りは失敗してしまう。

それだけは、避けなくてはならない。