ゆっくりと時間は過ぎて行った。

マスターがどのような仕事をしているのかは分からない。

私にそれを詮索する権利はないし、詮索する理由もない。

私は私のできることをやればいい。

あの日マスターに言われたことを、私は黙々と実践していた。

相変わらず二人は野菜を残す。私が注意をする。

マスターが渋々口に運び、その後息子も渋々口に運ぶ。

嫌いなものをチェックし、それをどうすれば美味しく感じるのかという研究も怠らない。

洗濯をし、掃除をし、たまにマスターの部屋を片付け、そして息子と遊ぶ。

合間合間に私の棒読みのジョークが挟まれ、そのたびに彼は私を冷めた目で見つめる。