放課後、

部活の前に作りかけの新校舎の前に来ていた。

工事の人たち以外、誰も来ない場所を選んだ。


「先輩と付き合ってると思ってたんだ。」


「付き合ってないよ。

 一度だけデートしたら諦めるからって言われて、、」


「このまま手が届かなくなると思って、マジ焦ったんだよ。」


「すごく後悔したけど、

 デートなんてして、でも良かったのかな

 ほら、、

 手が届いた。」


佐々くんの手をとったあたし


「うん、届いた。」


佐々君は両手できゅっと握った。