「・・・天然。」

「ほぇ?なんか言った?」

「・・・別に。寝るか。」

「んー・・・?」

あたしはちょっとだけ悩んでしまった。

寝にいくのは当たり前なんだけど

もうちょっとだけここで話していたかったから。

「お前ら、まだ帰んねーの?」

「え、っと・・・。」

「・・・もうちょっとだけ、話してからいく。」

「わかった。じゃーな。」

稜弥君は、軽くあたし達に手を振って

中に戻っていった。


「・・・この近く、公園とかある?」

「うん、あるよ?」

「・・・移動、してもいいか?」

「いーよ。行こっか。」

あたしの家の近くの公園。

昼間は人がにぎわってるけど

夜は、シーンとしてて

ちょっとだけ寂しい。

「・・・座れば?」

「うん、ありがと。」

ベンチがないから

ブランコに腰を下ろす。

「・・なんか変な感じ。」

翔人君と、ブランコっていう

なんともミスマッチな組み合わせに

新しい一面を知ったような気がした。