30分後。

「あっ!やっときたっ!」

「・・・待ちくたびれた。」

ボロボロになった、和弥君と

なんかニヤニヤしてる裕樹君と成希君。

・・・何があったの?

「か、和弥君?なんかボロボロだよ?」

「璃裡ー・・。マジ、俺お前がいいわ・・。」

そう言って、いきなり抱きついてくる和弥君。

「わきゃっ・・・。ど、どうしたの?」

「あんの暴力女めぇ・・・。」

「あ、あはは・・・。」

美瑠ちゃんのことか。

あたしは、あまりにも落ち込んでる〔疲れてる〕和弥君の頭を

よしよし、と撫でた。

「お前は優しいままだよなぁ?あいつみたいになんなよ・・?」

「あたしはあんなキャラじゃないから。」

「だよなぁー!」

ほんとに、何されたんだろ?

いつもなら割ってはいってくる、他の皆も

今回はなんか・・・

かわいそうなものを見る目

みたいな?

そんな感じで、和弥君を見てる。

「と、とにかく帰ろ?」

「おう・・。」

あんまり遅くなると、お母さん心配するから。

「「璃裡ってマジ優しーのな♪」」

「ほぇ?そんなことないって。」

「いやいや、無自覚に優しい・・的な?」

「そうそう。美瑠らが悪魔なら、お前は天使♪」

ニッコニコの笑顔の2人。

でもよく見ると・・・アレ?

その顔には、猫にでも引っかかれたような傷跡。

「ほっぺの傷、どーしたの?」

「「あぁ、コレ?あいつらにやられた。」」

「えっ?ち、血ぃ出てるよ?」

「「げっ・・マジかよ・・・。」」

2人共、同時に顔をしかめた。

その後、指で傷をすぅっと触って

マジだっ!と

驚きの声を上げた。

あれ、ちゃんと消毒しないと化膿するよね・・・。