さて、それから

1~6時間までの授業を切り抜けて

やっと帰りのSHR。

「皆さん、また夏休み後に会いましょう。」

はーいっ!

という、元気のいい声が

教室に響いた。

「きりーつっ!れーいっ!さよーなら!」

「さよならー!」

皆、一斉に席から立つ。

「璃裡っ、帰るぞっ!」

「う、うんっ。」

「「ちょっと!璃裡ちゃん連れてかないでよ!!」」

「うっせーよ!コイツは俺らと帰んの。」

「「はぁ!?」」

うわ・・・

かなり怒ってんなぁ・・・。

和弥君が、あんなトゲのある言い方するから・・・。

「・・・璃裡、先に下りるぞ。」

「あ、翔人君。」

「俺も行く。」

「稜弥君も?」

「「・・・なんとなく、長引きそうだから。」」

「そ、そうだね。」

翔人君達の言うとうりだ。

こりゃ、長引きそう。

「・・・先に行っとくぞ。」

「「おいっ。抜け駆けかよぉー。」」

「・・・和弥にも伝えとけ。」

「「はーい。」」

裕樹君と成希君に、伝言をお願いして

あたし達3人は、そぉーっと教室を脱出。

廊下にまで、怒鳴り声が聞こえていた〔笑〕


「悪かったな。」

「ん?何が?」

「あいつらいっつもあぁなんだよ。」

「いーよ、面白いから。」

コレは、事実。

なんとなく騒がしい雰囲気は好きだったりする。

「・・・先帰るか?」

「んー?でもそれやると、和弥君怒りそう。」

「・・・だよな。」

あたし達は3人して

下駄箱の前で溜め息をつくのだった。

早く和弥君達が、下りてくるのを願って。