「・・・この辺だろ。いいぞ、やって。」

「わーい♪」

花火なんか、何年ぶりだろー?

あっち〔外国〕では、絶対やんないから。

日本だけだよね。

「わっ!きれーー・・・。」

「ホントだな。」

「ずっとこうして、見ていたいなぁ。」

打ち上げ花火を見るのもいいけど、

自分でやるほうが、楽しいよね。

「打ち上げやるぞーーー!」

「「おうっ!」」

えっ!?

打ち上げ!?

「や、やって大丈夫なの!?」

「へーきだろ。まぁ見てろって。」

「う、うん。」

稜弥君になだめられて、大人しく見てることに。

和弥君、ホントに大丈夫なのかな?

「っしゃいくぞーーーっ!」

ぱぁんっ!ぱぁん!

おっきい音がして、綺麗な花火が上がる。

深い藍色の空に、色とりどりの花火が上がって

余計に映えて見える。

「っ!やっべ、警察っ!」

「「わーーーっ!パトパトっ!逃げろーーっ!」」

「おい、行くぞ、璃裡。」

「う、うん。・・っきゃっ!」

「・・・わりーけど、ちょっと大人しくしてろ。」

「う、うん・・・。」

サンダル履いてて、走りにくそうにしていたあたしを見かねて

翔人くんが抱きかかえていってくれる。

「「わー!翔人が、お姫様抱っこしてるー!」」

「・・・お前らも大人しく走れ。捕まってもしんねーぞ。」

「「わ、忘れてたーーーっ!」」

あたし達は、近場のホテル街まで走ってきていた。

「ふぅ、ここまできたらいいか。」

「「疲れたー。」」

「お前らうっせぇ。」

「「すいませーん〔笑〕」」

なんとか捕まらずにすんだけど・・・

これからどうするんだろ?