『久しぶり、奏。』

『っ・・・!り、りー・・ちゃん・・?』

『メールありがとね。嬉しくて、飛んできちゃった。』

あたしはにこっと笑顔を浮かべて

奏のそばに近寄った。



『・・病気、治ったって、ホント・・?』

『うん。ほんとだよ。』

奏は、とぼけたように

右手と左手を動かして見せた。


昔は、右手も左手も自由に使えなかった。

なぜか突然、筋肉が使えなくなるという

謎の病気。

病名も、原因もわかってなくて。

もう長くは生きられないだろうといわれたあの日のことを

思い出した。


『りーちゃん、変わってないね。』

『奏も変わってないでしょ。見た目は。』

『それもそうかぁ・・。』

もう何年ぶりかわからなくらい

ずっとあってなかった親友は


まぶしいくらい綺麗な

笑顔を浮かべていた。