「・・・璃裡?」

「な、なんでもないっ。ごめんね。」

「・・・嘘つき。」

翔人は、全部お見通しだといわんばかり

あたしの顔を覗き込んだ。



「あ、後でっ。後で話すからっ・・・。」

「・・・わかった。」

あたしが小声でいうと

翔人は、しぶしぶ頷いてくれた。

「璃裡ー?今日、どっかよって帰る?」

「んー。でも、あたしちょっと疲れちゃってるから・・・。」

「そっか。ごめん。お疲れだったもんね。」

「こっちこそごめんねー。」


ごめん、皆。

あたし、みんなに秘密で、アメリカに行ってくる。

ちゃんとすぐに

帰ってくるから。


だからちょっとだけ

あたしのわがままにつきあってください。