あたしが目を覚ましたとき。

そこは、教室でも、体育館でも、その裏でもなく

“保健室”でした。


「・・・やっと目ぇ覚ましたか。」

「あ、う・・。えっと・・。」

「・・お疲れ。よくがんばったな。」

また迷惑かけちゃったのかと思って

誤ろうと思ったその矢先。

翔人はあたしの頭を

ぽんぽんと撫でた。

「あ、あの・・・。」

「・・?どした?」

「け、結果・・。どう、だった?」

「・・・最優秀賞だってよ。お前のおかげ。」


翔人は、嬉しそうに笑顔を浮かべながら

あたしの眠っていたベッドに座った。

「・・・途中さぁ、お前意識なかったろ?」

「え?・・どう、だったんだろ・・・。」

「もしかして自覚ねーの?」

「なんの?」

あたしは何がなんだか

全然わからなくて、首をかしげた。