「どうしたの?こんなところに溜まって。」

ポワポワした笑顔の璃裡も、

保健室から出てくる。

「り、璃裡っ!」

「お、お前、その格好・・・。」

俺達は、あまりに自然に出てきた璃裡に戸惑った。

だって、璃裡の今の格好は

・スカートのチャック半分閉まってない。

・ボタンも3つくらいとまってない。

・・・なんという、無防備な姿・・・。

「・・・?」

俺達が、こんな反応をしているのにもかかわらず

璃裡は当たり前のように近づいてくる。

「皆、顔赤いけど?どうしたの?」

「・・・とりあえず、保健室に戻れ。」

「あ、翔人君もついてきてたの?珍しいねぇ。」

「・・・いいから。このままここに居るとまずいだろ。」

「う、うん。」

璃裡は、翔人に説得されて

『なんだったんだろー?』

といいながら戻っていった。

はぁ・・・

困った奴。

「翔人、あんた珍しいじゃない。」

「・・・何がだよ。」

「璃裡ちゃんの無防備な姿が、見てらんなかったんでしょ?」

今度は、美瑠と翔人がしゃべっている。

今日は本当に珍しい日だ。

「・・・うっせー。お前も戻れや。」

「「はいはい。」」

美瑠は、苺を連れて

保健室へと戻っていった。

「翔人?俺らも戻るぞ?」

「・・・。」

「おーい。」

コイツ、大丈夫か?

「翔人?っておわっ!めっちゃ真っ赤じゃねーか!」

「・・・大声だすな。」

「いやいやマジで。お前熱でもあんじゃねーの?」

「・・ねーし。」

真っ赤な顔をしながらも

俺らの後についてくる翔人。

今日は知らない一面を見た気がした。