新学期が始まってから、数週間が経って。

周りはめっきり秋らしくなった。

そして・・・

近づくは、文化祭。

あたしのクラスは、やたらテンションが高いというか・・・

妙に盛り上がっていましたとさ。



「合唱祭、最優秀賞とるぞー!」

「「おぉーーーー!」」

・・・熱血だなぁ。

こう・・・

素直でいいなぁ。

「璃裡!頑張ってね!伴奏!」

「うー。そんなこと言わないでよー。」

そう、文化祭といえば

合唱祭。

文化祭の前に行われる

発表行事みたいなもの。

そして、なぜかあたしは

それの伴奏に選ばれてしまった。


「ね、もうもらってんの?」

「なにが?」

「楽譜!見せて見せてー。」

「あ、いいよ。はい。」


あたしは、テンション高めな

苺ちゃんに、楽譜を手渡した。


「わー・・。こりゃ難しいわ。」

「そう?昨日1回だけ弾いてみたんだけど・・・。」

「はぁ!?」


苺ちゃんは、くわっと目を見開いて

あたしを見つめた。